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順子が「SFジェンダー研究会」でお世話になっている、フェミニズムに立脚した鋭角的なSF&ファンタジー評論で知られる小谷真理さんの評論集です。
「エイリアン」、つまり「中流の白人男性を中心とする規範から逸脱した存在」、具体的に言えば、女性、ロボット、サイボーグ、旅行者、異星人、同性愛者、女装者、性転換者など、さまざま異質性をもつ者をテーマにした小説を批評しながら、「エイリアン」の本質に迫ります。
この評論群は1991年から『翻訳の世界』(バベルプレス)に連載されたもので、真理さん曰く「最初に生まれるはずの子が、いろいろな事情で6番目に生まれた感じ」だそうで、「難産の子だけに愛着がある」そうです(出版記念会でのスピーチ)。
とは言え、初出から10年以上経っているにもかかわらず、内容はまったく鮮度を失っていません(紹介作品のほとんどが未翻訳という、日本の出版界の状況が背景にあるのですが)。
また、本書では「男から女への症候群」という章を立てて、女装をテーマにチャールズ・ブッシュの『失われたアトランティス大陸の売春婦』、男装についてはフィリップ・ホーア『真面目な快楽−ステーブン・テナントの生涯−』、性転換レズビアンであるケイト・ボーンスタインの『ジェンダー・アウトロー−男−、女、わたしたちの休息について』を取り上げています。
つまり、私も立派な「エイリアン」ということになります。私が「エイリアン」であることを自覚させてくれた本書は、トランスジェンダーの理論的構築のためにも、心有る方にぜひ読んでいただきたい1冊です。
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